マネーショート
先日、映画「マネーショート」を見てきました。アカデミー受賞作なんですが、日本ではあんまり受けないだろうな、という印象でした。
何回shitとfuckを聞いたかわからない
CDSやMBS、CDOがどんなものなのかというのが本編内で理解できないとぽかーんになる。
本編内で解説の時間がある珍しい映画だが、それでも日本人には伝わりにくいし、アメリカでも伝わるのか疑問。
実際に起こっていたこととしてサブプライムのデフォルト率が上がっているにも関わらずCDSのプライスがそのままというのはどんなライアーゲームかよと思ったよ。
あれは明らかに価格操作、隠蔽。百歩譲ってもプライシングモデルが想定してない状況になっていることを認めるべきだったろう。しかもそのあとCDSの価格じわじわ上がってたし。どんなライアーゲームだよ。
格付け機関はあてにならない。S&PがダメならMoody'sに行ってしまうだけ、というのもさもありなん。
事実を数値で、実物で検証すべき。それが不都合な真実だったとしても。
それは単純に人を信用するなと言っているのではなくて、その背後の理屈が正当なものかを確かめるべき、ということ。
残念ながらこれをちゃんとやる人は嫌われ者だ。
善意が人を地獄に落とすこともあるのだ。
familiarであることが必要だとすれば僕もあのファンドマネージャーのようになるだろう。そのときに運用益489%を叩き出せるかは分からないし、それが幸せなことかもわからない。
http://usami-noriya.blog.jp/archives/4728873.html
証券会社のシステム部門という、中の人でありながら直接の当事者ではないという立場は実はものすごくいいのではないか?仕事はクソだけど。
当事者たちを冷静に観察できる。
気になる週刊誌
普段雑誌なんて滅多に買わないんだけども、これは買ってしまった。
センテンススプリングではないのでゴシップは登場しない。
自分は理工学系だったというのもあり、登場する方程式や問題が色々出てきて懐かしい。読者層柄だと思うが純粋数学の話は少なく、「課題解決に使える!」みたいなトーンで書かれているが、自分の研究分野をべた褒めしているみたいで非常にいい気分。
でも、これをわざわざダイヤモンドで特集するのもどうかなぁ、という気もしてる。
どれくらいこの特集を見て「そんなん当然でしょ」と思ってくれる人がいるのかな。
個人的にはそういう人と仕事したい。
データの読み解き方
ノブレス オブリージュの誤解
以前「ワナビーの何が悪いのか」という記事を書いたことがあるのだけど、それとつながる話がFBでいいねされてた。
(自分の記事がいいねされてた訳ではない)
こういうことを考える人ってやっぱいるんだなと思うと同時に、考え方が自分と似てるというのはそれはそれで「自分が何者でもない」ことを改めて突きつけてくるので痛い。
2015年振り返り(仕事編)
2015年は仕事面ではとても平坦だった。
1年半越しのプロジェクトのど真ん中だったので、他の案件に首をつっこむことがなかった。でもこれが果たして幸せかというと違う。
一年中一人でアリゾナの荒野をさまようような気分だった。
誰も問題となっている計算機能のどこがどう問題なのか説明できない。
当然のことながら解決策も出せない。
しょうがないから、その「変だ」という結果を報告してもらって情報を集め、
問題が発生するパターンを突き止めた。(これも複数パターンがあったけど)
そして、今度はどうすれば「正しい」結果になるのか、という「正解探し」について
日々悩み、どうにか答えを見つけられた。でも、自力でわかりそうになったところでBloombergのページに答えがあったりして、最初にこれ見てればよかったじゃないかと徒労感ばかりが募ったりしていた。
そして答えが出たところで、やっと開発に移れるのだけれど、正直なところ、長期の案件を担当するのは好きじゃない。
長くても4〜6ヶ月ぐらい(工数6〜10人月、費用でいうと1000〜2000万円ぐらい)の案件のほうがいい。
理由は単純だ。だらけるから。当初の納期通りに収まりはしないし、前提の要件定義のハードルも上がる。2016年はこんな1年になりそう。